傘を使う技術
今日(2012年4月3日)は全国で午後から暴風雨。
そのため、在来線の運転停止による帰宅不可になることを避けるため、
現場からの通達により定時より早めの15時に会社を後にした。
その帰り道、雨や風が激しく、家に着いたときは全身ずぶ濡れだった。(T_T)
家に帰った際、ふと、ほんとにふとしたはずみなのだが、
自分が中学生のとき、学年長の先生に言われた以下の言葉を思い出した。
それは、今日みたいな暴風雨で通学したある日、朝礼でいわれた。
「雨が降った場合、親に頼んで車に乗せてってもらって出勤すれば、
雨に濡れずに、不愉快は思いになることはない。
しかし、それでは、傘を使って様々な方向から来る雨や風から身を守る技術が身に付かない。」
さすがに18年も前の話なので、詳細なところは覚えてないが、
このような話だったと思う。
今、この言葉の持っている意味について、自分の中で、痛烈に感じている。
これはこのケースに限ったことではないと感じている。
日常の業務において、
失敗が許されないプレッシャーのかかる仕事や、誰もが忌み嫌うような面倒な作業。
そして、ユーザ様の矢面にたって謝罪や
ユーザ様に容赦なく振り回される各種クレーム対応の作業について
本来は全て自分がなすべきところを、その役目を負いきれず、
必要以上に先輩や上司に頼ったり、もっといってその作業全てを任せたりすれば、
その作業についてはどういう形であり無事終了するだろうし、
不愉快な思いや負担を感じなくてもすむ。
万一作業が失敗に終わっても、責任を感じる必要も少なくなるだろう。
また、面倒な作業についても、他の人に任せてしまえば、
自分自身やり方を知らなくても他の人がマスターしていればいいため、
その作業自体は終了することはできるだろう。
しかし、それではいつまでたっても本物の技術は身に付かない。
上記、中学から先生に言われた言葉については「生涯忘れてはいけない」と感じている。
今まで約18年間、頭をよぎらなかったことに身震いがしてならない。
幾多の経験を積んできた人生の先輩が放つ貴重な言葉への
有り難みを理解しないままに今まで生きてきたことになるからだ。
この件だけではないだろう。
尚、傘について有名な名言で、「雨が降れば傘をさす。」という言葉がある。
松下幸之助の名言である。自分の好きな言葉である。
好きな理由と自分なり見解については機会をみて触れたいと思う。