大器晩成
自分は、一般的に「仕事ができない。」系の人間に変な愛着を感じている。
それは、自分が「できない」側の人間だからだろうと思う。
確かにいきなり仕事がマスターできるようになればいいとは思う。
しかし、そのタイプの人間が陥りがちな重大な欠点として、
すこし成果を挙げて、周りからチラホヤされただけで、
そんなに実力がないのに「実力がある」と勘違いしだし、
ことあるごとにあれこれ稚拙な意見をしだす。
周りの有り難い指摘にも耳も貸さずに、そしてしだいに周りが見えなくなり、
自分の都合だけでことを判断し、組織のベクトルを乱す。
その結果、組織としてのパフォーマンスは向上せず、大幅に妨げてしまう。
※ 過去にそういう人間、そういうチームをいくつも見てきている。
そういう人間は、組織として負しか生まないと思っているし、
決定的なリスペクトは得られないと思う。
※ もし、その人間がリスペクトされているのであれば、
そのリスペクトしている人間も無能ということだろう。
そんな人間よりは、
「自分はできない。」ことを自覚しており、何が足りないのかをいつも考え、
それを補うべく行動している人間の方が、大いに勝ると考えている。
※ 個人においても、組織においてもである。
自分も含め、思うようにパフォーマンスを発揮しきれず、悩んでいる人へ。(自戒も込めて...)
ことのひとつひとつを焦らず、コツコツと吸収してもらいたい。
思うようにいかないからといって、変に腐らず、
我慢して、根気強くがんばって欲しいと思う。
そして、いつか大いに変身し、ひとかどの実力を身に付けた際、
いままで見くびっていた人間(もしかしたら私もかも…)より多くの成果を上げて欲しいし、
長く活躍して欲しい。
そしてなにより、大いに自分自身の存在をアピールして欲しいと願っている。
自分も一時期、
なかなか上司や周りの人間から誤解を受けたり、信頼を得られない時期があった。
すごく辛かったを覚えている。
※ その上司は、その時の俺の感じている痛みに全く気づいていないだろう。
今思い出してもすごく憤りを感じている。
結果しか見ない上司は最低だと思うし、上司ではないと考えている。
変に「器用」な人間より、「不器用」な人間の方が、大成すると信じている。
自分も変に長く今の会社にいるためか、部下を持つようなケースも出てきた。
確かに、すぐに仕事を覚えてできる方を選んで一緒に仕事した方が望ましいのだが、
そんな立場ではない。
もし、その部下がパフォーマンスを発揮しきれない状況が発生した場合、
むやみやたらにその人を否定せずに、
もっと「高める方法はないか?」、「個性が生きるか?」悩んだりして、
一緒に悩み、我慢して、根気強く、粘っこく対応したいと考えている。
それが、自分がまだ取り柄のない新米SEだった頃、
失敗して叱られても我慢して使ってくれた上司への恩返しであると信じて…