痛みを知らない人間の発言
ある優秀なエンジニア達がいる。
とある業務をシステム化するにあたって、
彼らはその業務について熟知しており、システム化する要件もきちんと把握している。
お客様とのやりとりも要領を得ており、説明もとても簡潔。
当然、頭もいい。発想も柔軟性に富んでいる。
頭のカチカチに堅く、かつ、瞬発力が鈍い俺には、それを理解するのが手いっぱい。
指摘されて、その場では理解できずに、何時間後にその意図に気がついたことも1回や2回ではない。…orz
それならまだしも、変に知ったかぶりしてて、その意図を完全に理解していないものをあるかもしれない。…orz
とても優秀な方達だと思う。羨ましい。
でも、ただ、これだけは言わせてほしい。
彼らは、それを実現するにあたって生じる「痛みを知らない」ということ。
極論するとイメージだけを語っており、
そのイメージを実際に実現する技能については、あまり持ち合わせていないように思う。
実際、彼らの業務内容を拝見すると、基本設計書は作るのだが、
その実装については自分でやらずに別の部門に委託している。
それならまだ普通にあることなのだが、
問題はその別の部門からでき上がったプロダクトの品質担保について、
自分でとらずにまた別の部門に委託していること。
自ら設計したプロダクトについて、自分自身で担保していない。
別の見方をすると漠然としたイメージだけ提示し、
その実現にあたっていやおうなしに生じる高負荷は作業や面倒な作業については、明らかに避けているように感じる。
その提示してきたイメージについても、十二分に洗練されたものならまだいいが、現実的でないものも結構目に付く。
設計書(イメージ)だけ作って、その実現をよそにぶん投げる。
そのでき上がったものの確認も自分でとらずに、また別の部門にぶん投げる。
発案する内容自体はとても素晴らしいものではあるが、所詮、彼らは痛みを知らない人間。
そんな人間の発言には、どこか説得力に欠け、完全に賛同しきれないものを感じずにはいられない。
とにかく彼らには「設計書だけ作って、その担保を自分自身で行わない。」という行為が、
「普通ではない」、「非常識」なんだという認識を持って欲しいととみに思う。